フラックスゲート磁力計は、地球磁場内で磁性体を探知できるように作られた磁気探査機です。つまり、一様な磁場では検知機が動揺してもお互いに打ち消しあい信号が生じず、局部的な磁場であると2個の検地コイルの受ける磁場の大きさに差が生じ、信号が発生するようになっています。発生した信号はケーブルで管制機に伝えられ記録計に記録されます。一般に機雷などによる磁場(数メートル離れた地点における)は、地磁気に比べてきわめて小さく、このため磁気検知コイルが1個の場合は、わずかに動揺してもその磁場の変化は、機雷などによる磁場より大きく、磁性物による信号と動揺による誤信号との区別がつかなくなります。
そこで、2個の検知コイルを使って、各検知コイルの検出する磁場の差を検出し、動揺による誤信号の発生を防止しています。つまり、2つの検出コイルの磁界の差が信号として発生します。
これに対して、両コイル型磁気傾度計(フラックスメータ)による磁気探査は、同軸上に2個のコイルを固定し差動接続したもので、2個のコイルで測定される磁気の差が出力されます。
このようにして、2個のコイルが移動するときに受ける磁場の差が出力として得られます。 |